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『外交敗戦 ― 130億ドルは砂に消えた』 (手嶋龍一 著)
『外交敗戦 ―130億ドルは砂に消えた―』
(手嶋龍一 著、新潮社)
オススメ度:80点
【1991年の湾岸戦争終結後、クウェート政府が発表した感謝国リストに<JAPAN>は存在しなかった。130億ドルもの国家予算を投じ多国籍軍を支援しながら、ニッポンを迎えたのは、世界の冷笑だった。】
湾岸戦争でカネだけを出した日本という国への他国の見方として、かつてこのような例えを目にした。
<町内会みんなで協力してドブさらいをやろうというときに、「私は、ドブさらいは自分の身が汚れて嫌なので、やりません。その代わり、ドブさらいにかかる費用は全額私が負担します」なんていう人がいたら、その人は全員から侮蔑の目を向けられるだろう。その人こそ、湾岸戦争の際の日本に他ならない>
本書を読む前から、日本人にとっては憤懣やるせない結末になるのは分かっていた。 ページをめくるのがつらい。 でも、目を背けてはいけない。
バブルの崩壊が「失われた10年」のきっかけとなり、その後の日本国家および日本人の自信喪失ことはよく知られているが、湾岸戦争による日本外交の大失態もまた、日本国家および日本国民にとって大きなトラウマになっていることを自覚している人は非常に少ない。
このトラウマこそが現在の自衛隊の海外派遣、防衛庁の省昇格、国際平和協力活動の本来任務化につながっている。 湾岸戦争は、現在の日本の政治・外交に直結しているのだ。 逆に言えば、湾岸戦争のことを知らずに、現在の政治・外交を紐解くことはできない。
それにしても悔しい。 この悔しさを自分の能力向上へのモチベーションにしなければ、やっていられない。 でも、本来であれば、この悔しさは日本人全員が背負わなければならないものだ。
敢えて大上段から言おう。 「立ち上がれ、日本人」
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