元塾講師、現三十路大学生 田辺真也の読書感想記
自分のために、読んだ本の内容を忘れないように、ブログに綴っていくことにしました。そしてそのことが同時に、本の魅力を伝えることにもつながれば嬉しいです。

プロフィール

Author:田辺真也
横浜生まれの横浜育ち。
学生時代から横浜市金沢区をメインとして、小・中学生対象の塾で主に英語・社会を教えていたが、2005年3月で退社。
現在は札幌の大学に通う32歳。
スポーツ、本、さえあれば人生ハッピーに生きられる。
ということは、公立の体育館と図書館さえあれば大丈夫だから、とっても安上がりな男。



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『外交敗戦 ― 130億ドルは砂に消えた』 (手嶋龍一 著)

『外交敗戦 ―130億ドルは砂に消えた―』

(手嶋龍一 著、新潮社)

オススメ度:80点


【1991年の湾岸戦争終結後、クウェート政府が発表した感謝国リストに<JAPAN>は存在しなかった。130億ドルもの国家予算を投じ多国籍軍を支援しながら、ニッポンを迎えたのは、世界の冷笑だった。】

湾岸戦争でカネだけを出した日本という国への他国の見方として、かつてこのような例えを目にした。


<町内会みんなで協力してドブさらいをやろうというときに、「私は、ドブさらいは自分の身が汚れて嫌なので、やりません。その代わり、ドブさらいにかかる費用は全額私が負担します」なんていう人がいたら、その人は全員から侮蔑の目を向けられるだろう。その人こそ、湾岸戦争の際の日本に他ならない>


本書を読む前から、日本人にとっては憤懣やるせない結末になるのは分かっていた。
ページをめくるのがつらい。
でも、目を背けてはいけない。

バブルの崩壊が「失われた10年」のきっかけとなり、その後の日本国家および日本人の自信喪失ことはよく知られているが、湾岸戦争による日本外交の大失態もまた、日本国家および日本国民にとって大きなトラウマになっていることを自覚している人は非常に少ない。

このトラウマこそが現在の自衛隊の海外派遣、防衛庁の省昇格、国際平和協力活動の本来任務化につながっている。
湾岸戦争は、現在の日本の政治・外交に直結しているのだ。
逆に言えば、湾岸戦争のことを知らずに、現在の政治・外交を紐解くことはできない。


それにしても悔しい。
この悔しさを自分の能力向上へのモチベーションにしなければ、やっていられない。
でも、本来であれば、この悔しさは日本人全員が背負わなければならないものだ。

敢えて大上段から言おう。
「立ち上がれ、日本人」


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『自壊する帝国』 (佐藤優、著)

『自壊する帝国』

(佐藤優 著、新潮社)

オススメ度:80点


元外交官である佐藤優氏の、外務省入省からソ連崩壊までの経験を綴ったノンフィクション。

日本人にインテリジェンスの重要性を教えてくれる一冊。

彼こそが、日本人のインテリジェンス音痴を直してくれる人物だと思う。

今後もぜひ、精力的に執筆活動をしてほしい。


【人間は生き死ににかかわる状況になると誰かにほんとうのことを伝えておきたくなるんだよ。真実を伝えたいという欲望なんだ。】



評価は、自分の知識のなさから生じる消化不良の部分があるので、80点に留めておく。

もっと勉強しなきゃ。


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『夏草の賦(下)』 (司馬遼太郎 著)

『夏草の賦(下)』

(司馬遼太郎 著、文藝春秋)

オススメ度:95点


「下巻は、豊臣秀吉の四国征伐に対して長宗我部元親がどう抵抗したのか」
がメインで描かれていると想像して読み始めたら・・・

下巻の半分も読み終わらないうちに、元親が降伏してしまった。
さて、あと半分は一体何が描かれるのだろうと、不思議な思いで読み進めていくと、最後には−

「戸次川の合戦」−秀吉の九州征伐の壮絶な戦い
が描かれていた。
題名になぜ「夏草」という言葉が使われていたのかも、最後にようやく分かった。

溢れる涙を止めることができなかった。



【「爺、言うのはむだだ」
弥三郎は、いった。第一、父元親のゆくえさえ知れぬのに自分だけが落ちるなどということはできぬ、という。
「この河原を死所ときめた」
といったとき、弥三郎をかたく守っていた土佐兵が、
「御供」
「御供」
「御供」
と、どよめいた。このどよめきの声の異様さが、目と鼻のところまで迫って攻撃しかねている薩軍の耳にまできこえ、のちのちまで話のたねになった。この二十二歳の弥三郎信親には、七百の家来に死を決せさせるわかわかしい魅力があったのであろう。】

この引用部から後をもう一度読んだら、また涙が溢れてきた。

言葉にならない。


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『夏草の賦(上)』 (司馬遼太郎、著)

『夏草の賦(上)』

(司馬 遼太郎、著 文藝春秋)

オススメ度:70点


土佐の戦国大名、長宗我部元親の話。
この人の名前を初めて知ったのは、ゲーム「信長の野望」という人もかなり多いのでは?
もちろん、自分もその1人です。

この本を読む前、昨日までの自分の事前知識も、
・「四国統一」
・「豊臣秀吉軍に降伏」
・「長宗我部氏の家来の末裔たちが幕末土佐藩の“郷士”」
ぐらいだった。

司馬氏の他作品に比べて躍動感に欠けるというか、淡々と書いているというか、そんな印象はあるけど、ゲームの中の人物だった長宗我部元親を身近に感じることができておもしろかったので、評価は70点。


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三四郎

『三四郎』

(夏目漱石 著、岩波書店)

オススメ度:70点


100年たっても、変わらないことは全然変わらないものですね。

結局、オクテの三四郎くんは何の行動も起こせず。
ちょっと共感してしまう自分も情けないのですが・・・



「あなたはよっぽど度胸のない方ですね」

はい、どうもすみません・・・
作品の中の女性のセリフに、心の中で思わず謝ってしまいました。


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